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NHK 文化の日 特集

「杉の海に甦る巨大楼閣

          中国・森の民 トン族」

1998年11月3日放送

ギャラクシー賞受賞(放送批評懇談会)

ATP賞優秀作品賞受賞(全日本テレビ製作者連盟)


制作著作 NHK   共同制作 NHKエンタープライズ・テムジン

企画&ディレクター: 柴田昌平

                                            写真提供:岡本央

■この番組は、視聴率19.8パーセントを記録しました。

■企画意図
 果てしなく続く山々。中国・貴州省の黔(けん)東南トン族自治州は「杉の海」と呼ばれ、日本の九州にほぼ匹敵する面積が杉林となっている。少数民族トン族の人々が、およそ千年にわたって育ててきた森である。
トン族の村の中心には「鼓楼」とよばれる高さ20数メートルの木造の楼閣が聳える。鼓楼は、村人にとっては“木の精”であり、大事な村の寄り合いや結婚式が行われる場所である。また祭りの日には、鼓楼の下で村人が揃って歌う大歌や歌垣、芦笙舞が行なわれる。さらに鼓楼の壁面にはさまざまな神話物語が彫刻され、先祖を同じくする一族の象徴ともなっている。
 黎平県登岑村。戸数およそ100。数百年の歴史をもつ村の鼓楼は文化大革命で焼かれ、その後応急措置で小さな鼓楼を建てていた。今年、念願だった元通りの立派な鼓楼に建てかえる。すべて杉の木だけを使い、ホゾだけで木材を組み合わせていき、何重もの反りの屋根を持つ塔を作り上げる。トンの人々が伝承してきた高度な建築技術だ。完成までおよそ1ヶ月半。建築は全て村人の手で行われる。
 番組では、今年の夏に予定されている登岑村の鼓楼建築の一部始終を見つめることを縦軸とし、森を育て森に生きるトンの人々の暮らしの営みをも取材して、民族における文化の厚み、共同体の存在感、家族のあり方などを描き出す。そして日本人にとってつい最近まであった森との深い関わりや、人と人との繋がりを、再確認する。
(1998年6月、柴田作成の企画書より)


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