徳留(与那覇)ひとみさん(主人公のお孫さん)
5月9日、ポプラ社から児童書が出版されました。
「ももちゃんのピアノ」
音楽好きな沖縄生まれの女の子が、やがて戦争に巻き込まれてしまう。
でも、音楽を心の支えにして前向きに生きていく というノンフィクションです。
主人公のももちゃん は私の祖母のことで、ご縁があり映画「ひめゆり」の監督、柴田昌平さんに祖母=ももちゃん を題材に物語を描いていただき、少しだけですが協力させていただきました。(本の最後に名前も載せてもらえました!すごい!)
数ヶ月に渡り文字で何度か柴田さんとやりとりさせていただき、その後完成した実物を早速出版社の方から送っていただきました。手に取った瞬間、感動で手が震えました。物語の中のももちゃんと、沖縄にいる祖母の顔が交互に浮かび、ページをめくるたびに涙が止まりませんでした。あの時祖母が生き延びてくれたから、音楽の先生 東風平先生が「生きろ」と祖母に言ってくれたから今の私があるんだと。
柴田さんは「百子さんの笑顔が大好き」とよく言ってくださいました。確かに記憶の中の祖母はいつも笑顔でした。
「辛いことは忘れるの」そう言って笑っていました。
元気な時にもっと祖母と会話しておけば良かった。
原作者の柴田さんはじめ沢山の人の想いが詰まった素敵な本です。
ウクライナの事もあり戦争が対岸の火事ではなくなりつつある昨今、平和について考えてみる1つのきっかけになればと思います。
また、悲しいニュースばかりで(今朝もありました)先行きが不安だと感じることもあると思います。でもそんな中でも、希望を捨てない事、信じられるものがあること、笑顔を忘れないことが何より大切なのだとこの本に教えてもらった気がします。
長くなりましたがこの本が一人でも多くの人に届くことを願って!

「ももちゃんのピアノ」
ポプラ社刊
文 柴田昌平
絵 阿部 結